ホンダN-BOXなどに10万台再リコール

ホンダ　10万台に再リコール

本田技研工業株式会社は、動力伝達装置（ドライブプーリシャフト）に不具合があるとして、以下の5車種計105,351台のリコール（回収・無償修理）を国土交通省に届け出ました。

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時事通信が11月12日(木)14時7分に配信したニュース「ホンダ、10万台再リコール＝変速機に不具合」では、

この不具合で2013年6月に約38万台をリコールしたが、改修方法が悪く再リコールとなった。

出典：時事通信「ホンダ、10万台再リコール＝変速機に不具合」11月12日(木)14時7分配信

と書かれていて、ホンダが過去のリコール改修においてミスをして、そのせいで不具合が発生し、再びリコールを届け出るという大失態であるかのように報じられています。さらっとですが、結構重いです。

ですが、ホンダは、

平成25年6月13日付け届出番号「3173」にてリコール届出をおこなったものですが、新たな原因が判明したため、対象範囲を見直し、再度届出するものです。 　

出典：本田技研工業株式会社ウェブサイト　リコール情報「N BOXなど5車種のリコール （平成27年11月12日届出）」

と書いていて、どちらが正しいのか良く分かりません。ただ、届出の情報を見る限りでは、大きな失態があったというよりは、新たな事実が分かったので、同じ範囲についてリコールを出すという感じみたいです。

リコール内容の比較

3671（平成27年11月12日届出）

不具合内容

パドルシフト搭載車において、エンジン制御コンピューター（ＥＣＵ）のプログラムが不適切なため、アクセルペダルから足を離した減速中にパドルシフト操作により２速から１速へ変速すると、無段変速機のドライブプーリーシャフトに高い負荷が加わることがあります。そのため、その状態を繰り返すとシャフトが折損し、最悪の場合、走行不能となるおそれがあります。

改善内容

車載のサービス診断記録装置を確認し、ドライブプーリーシャフトへの負荷状態が基準値以内の場合は、エンジン制御コンピューターを対策プログラムに書き換えます。基準値以外の場合は、無段変速機を新品と交換するとともに、エンジン制御コンピューターを対策プログラムに書き換えます。

出典：本田技研株式会社ウェブサイト　N BOXなど5車種のリコール （平成27年11月12日届出）

3173（平成25年6月13日届出）

不具合内容

一次減速機構付無段変速機の油圧制御プログラムが不適切なため、変速レバーを前進又は後退位置へ操作後、すばやいアクセル操作を行うと、無段変速機のドライブプーリシャフトに高い負荷が加わることがある。そのため、その状態を繰り返すとシャフトが折損し走行不能となるおそれがある。

対策内容

全車両、車載のサービス診断記録装置を確認し、ドライブプーリシャフトへの負荷状態が基準値以内の場合は、油圧制御プログラムを対策プログラムに書き換える。基準値以外の場合は、無段変速機を新品と交換するとともに、油圧制御プログラムを対策プログラムに書き換える。

出典：国土交通省ウェブサイト　リコール届出一覧表（3173）

概ね同じなんですが、ドライブプーリシャフトに高い負荷がかかり破損の原因となる操作が若干違います。

• 今回：アクセルペダルから足を離した減速中にパドルシフト操作により２速から１速へ変速する
• 前回：変速レバーを前進又は後退位置へ操作後、すばやいアクセル操作を行う

今回のリコールは前回（3173）と同じドライブプーリーシャフトの破損を起こす可能性がある不具合に対するリコールですが、原因が違います。ホンダが説明している

「平成25年6月13日付け届出番号「3173」にてリコール届出をおこなったものですが、新たな原因が判明したため、対象範囲を見直し、再度届出するものです。 」

に嘘はないようです。

前回のリコール台数は384,614台でしたが、今回は105,351台と少なくなっています。前回のリコールで対象になっていたものも含まれますが、前回のリコールによる対処から漏れてしまった分とその後に製造されてしまった分の合計になります。

中には、前回改修がされて、今回更に改修がなされるケースもあるかも知れませんが、改修の範囲が広がっただけで、時事通信が言う「この不具合で2013年6月に約38万台をリコールしたが、改修方法が悪く再リコールとなった」とはちょっと違います。

改めて何かを書く時には注意しなければいけないと思いました。