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ハンドボールのゴールが倒れた事故では鉄製杭全てに問題あり 福岡県大川市立川口小学校

      2019/06/12

福岡県大川市一木にある大川市立川口小学校で起きたハンドボールゴールが倒れた事故で、ハンドボールゴールを固定する鉄製の5本の杭のうち3本が抜かれていたことが分かりました。大川市の教育委員会が明らかにしました。

ハンドボールゴールを固定する鉄製の杭は全部で5本。

  • 3本は杭で直接ハンドボールゴールを固定します。
  • 2本はヒモを結んでハンドボールゴールを固定します。

しかし、直接固定するはずの3本は抜かれてしまい、ヒモを結んでハンドボールゴールを固定するはずの2本は抜かれてはいませんでしたが、ヒモが切れている状態でした。

抜かれた3本の鉄製の杭は数十メートル離れた倉庫で見付かっています。

何者かが鉄製の杭を抜いて倉庫に入れたものとして、福岡県警は業務上過失致死容疑も念頭において、事故原因などを調べています。

学校は1ヶ月に1回点検することにしていました

大川市立川口小学校によると、ハンドボールゴールの安全点検は1ヶ月に1回の頻度で行うことになっていました。

学校は、昨年10月3日に安全点検を行って以来、ハンドボールゴールの安全点検を行っていました。

昨年10月3日の安全点検では5ヶ所の杭全てが固定されていることが確認されていて、同じく昨年12月にハンドボールゴールの近くを清掃した教師によると直接ゴールを固定する3本の杭に異常はなかったとしています。

事故が起きた体育の授業では、4基のハンドボールゴールを使用しましたが、事故が起きた1基だけが固定されていない状態でした。

事故が起きたハンドボールのゴール

生徒がいたずらで抜いたとしても、教師が何らかの目的(一時的な移動)で抜いたとしても、業務上過失致死容疑がかかっているとなれば誰も「私がやりました」と言い出すことは無いかも知れません。

抜かれた3本の鉄製の杭は数十メートル離れた物置近くで見付かっていますので、学校関係者が関与してそうです。

2013年に文部科学省から適切な措置を指示する通知がありましたが風化の恐れ

ゴールが倒れる事故が学校で複数発生したことを受けて、文部科学省は2013年9月にゴールをくいや十分な重さの砂袋で固定するなど適切な措置を講じるよう全国の教育委員会などに通知を出しています。

大川市立川口小学校もゴールを1ヶ月に1回の頻度で点検を行うことにしていましたが、約3年経った2016年11月には点検を怠っていました。(それまでも点検を1ヶ月に1回必ずしていたかどうかは不明です。)

まさに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、学校による怠慢で尊い命が失われたことには憤りを感じますし、もし教師が杭を抜き、そのまま放置したとすれば、決して許されるべきではない行為ですので、徹底した捜査によって犯人が検挙されることを祈っています。

教師だけに頼らず、こども自身も危険を察知する能力を高めることも必要です

教師は決められた安全点検を怠らずに、必ず実施するべきです。

ですが、教師の怠慢による事故は昔から起き続けている訳ですので、こども自身が危険を察知する能力を高める必要もあると思います。

  • 遊具が壊れている
  • 留め具が外れている
  • 鋭利なものが飛び出ている

など、怪我をする恐れがある状態を見付けた場合は、教師に指導されなくても、そこには近づかず、教師にその旨を報告するようになれば怪我を減らすことが出来るかも知れません。

また、今回の事故はゴールキーパーをしていた男児が、自チームが得点したことを喜んで自陣のゴールネットにぶら下がったことが原因になりましたが、ゴールにぶら下がることは教師に叱られることがらであったはずです。(僕も叱られた経験あり。)

叱られたことがないこどもにとって危険かどうかの判断は難しいことだとは思いますが、遊具のようにぶら下がる用に作られたもの以外にぶら下がることは危険であることを教えておくことも重要です。

  • バーにぶら下がる
  • 高いところから飛び降りる
  • 高いところに登る
  • 塀の上など狭い場所を歩く
  • ドアにぶら下がる
  • 走ってはいけないところを走る

などなど。

教師など大人はこどもに「するな」「ダメだ」と言いますが、

何がどうなるからダメなのか

という理由をしっかり説明して少しでもこどもが「叱られる」からではなく自分で考えて、自発的にリスクを回避する能力を身に付けて欲しいと思います。

僕は小学生の頃、のぼり棒の一番上から飛び降りて足を骨折した友人やちょっとした崖の上から草むらに飛び降りて斜めに切った竹の切り株が足の裏に刺さった友人を見て、高いところから飛び降りることの怖さを知りました。

工事現場に入り込んで、ブロック塀の上を歩いていた友人が転んで飛び出ていた鉄筋が脚に刺さる事故を起こして、塀の上を歩くこと、鉄筋が飛び出た鉄筋の怖さを学びました。

最近は多くの危険にフタがされて、安全になっている分、子どもたちがリアルに危険を学ぶ機会は減っているように思います。大人との感覚の差が事故を起こしている部分もあると思いますので、具体的な事例で日常生活に潜むリスクについて教えてあげて欲しいと思います。

でも、サッカーゴールやハンドボールゴールはぶら下がらなくても突風で倒れることもある訳ですので、このような危険があるものに関しては、やはり教師や管理者が危機感を持って、しっかりと管理をして頂きたいと思います。「1ヶ月に1回点検する」という規程を作り、それをマニュアルに盛り込むことで安心してしまうところがあるように感じますが、重要なのは規程でもマニュアルでもなく、安全管理ですので、そこを履き違えずに、こどもの安全を守って頂きたいです。

 - スポーツ, 保育園・幼稚園, 学校等, 安全, 小中高, 生活, 育児

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