7月17日 石川県でも電気柵で女性が感電する事故発生
2019/06/13
7月19日に静岡県西伊豆町で7名が死傷する感電事故がありましたが、7月17日に石川県でも同様の事故が起きていたことが分かりました。
イノシシ避けの電気柵に触れ95歳の女性が感電
石川県津幡町で95歳の女性がイノシシ避けの電気柵に触れて、動けなくなり、救急搬送されるという事故が起きていました。幸い電流が弱く、ケガもなかったようです。この電気柵は7月初旬に設置されたばかりで、設置した組合が近隣の集落に文書で通知を出していました。電気柵自体に十分な注意看板があったのかどうかは不明です。
石川県では、この事故を受けて、全ての市町に対して、電気柵に漏電遮断器と注意看板が取り付けられているかどうかを確認するように要請を出しました。
正しく設置された電気柵でも事故は起きます
正しく設置された電気柵とは、
- 電気用品安全法の技術基準を満たす電気さく用電源装置
- 15ミリアンペア以上の漏電が起こったときに0.1秒以内に電気を遮断する漏電遮断器
- 周囲の人が容易に視認できる位置や間隔、見やすい文字で危険表示
ものを言いますが、仮にすべてを満たしていても事故が起きる可能性があります。
電流が弱く、感電自体で負傷をしなくても、ショックで意識を失ったり、驚いて転倒し、頭を打つ場合もあるでしょう。心臓にペースメーカーを入れているひとの場合は、命にも関わります。
先ずは安全に、そして正しく設置されているかを早急に確認する必要がありますが、その次の段階としては電気柵の存在とその危険性の周知徹底を図る必要があります。文書で出しても、文書を読めない幼児や文書を読まないおとなは知らずに触ってしまう恐れがありますので、そこをどう解決するのかが今後の課題です。
電気柵による感電事故を防止するために
正しく設置されていないものや正しく設置されていながら管理不十分で不適切な状態になっているものは、至急改善する必要があります。それから、新たに接地するものは、必ず要件を満たしたものにしなければなりません。
それでも事故は起きていますので、ひとが触れ易い場所にある電気柵は、法律や農林水産省などから求められている点以外にも事故を防ぐ工夫が必要です。
- 電線には有刺鉄線状のプラスチックのトゲを付けて視覚的に危険性を訴える(ムクドリ撃退用電線的なもの)
- 黄色と黒の縞など、電線に注意を促す色を全ての電気柵に採用(現在は一部のみで強制は無し)
などの注意看板以外の工夫が必要だと思います。今後の業界の努力に期待しています。
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