高齢者が熱中症になり易い理由
2019/06/13
熱中症で亡くなるひとに占める高齢者の割合が高く、高齢者は特に熱中症に注意が必要です。余り外で活発に活動する機会がない高齢者ですが、なぜ熱中症になり易いのでしょうか。高齢者が遠く存在ではなくなった僕には既に他人事ではありません。
体の水分量が低下します
加齢とともに体の水分量が低下します。同じ量の汗をかいても、脱水症状を起こし易くなります。
年代 | 水分量(体重比) |
幼児 | 80% |
成人 | 60% |
高齢者 | 50% |
高齢者に熱中症を起こし易くする要素
体内の水分量が減少(体重の50%)
水分補給が遅れるとすぐに脱水を起こしてしまいます。
脱水を脳が感知する働きが弱くなってしまう
若いうちは体重の2%の水分を失うとのどの渇きを感じて自発的に水分補給を行いますが、加齢とともに体液の濃度が上がってもそれを脳が感知することがうまく出来ずに、気付かないうちに脱水状態が進行してしまいます。
皮膚の温度センサーが鈍くなり、脳が暑さを感じにくくなる
皮膚の温度センサーが鈍ってしまい、脳で暑さを感じにくくなると、汗をかくことによる温度調節機能が働きません。
体の反応が悪い
そもそも温度センサーが鈍くなって、脳が暑さを感じにくくなっていることに加え、暑さを感じても自律神経の働きが悪いために、温度調節を行うために皮膚血流量を上げたり、発汗量を増やしたりする対応がうまくできなくなります。
高齢者の熱中症を防ぐ方法
高齢者の中には扇風機だけで暮らしている方もいますが、厳しい鍛錬によって暑さに強くなっている訳ではなく、加齢によって暑さを感じることができなくなっているだけです。「暑さを感じていない=熱中症にならない」訳ではないので、高齢者向けの熱中症対策が重要です。
脱水を脳が感知する働きが弱くなってしまう
⇒一日に必要な水分量を確認して、決められた時間に決められた量の塩分を含んだ水分を補給しましょう(家族が経口補水液を作り置きしてあげると安心です)
皮膚の温度センサーが鈍くなり、脳が暑さを感じにくくなる
⇒温度計を設置して、感覚ではなく温度計で温度を測りましょう
体の反応が悪い
⇒皮膚血流量・発汗量の増加によって体温調節ができない分は、衣類やクーラーによる室温調節で補いましょう
高齢者の体の特徴を知って、熱中症知らずで夏を過ごしましょう!
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