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スズメバチ 日本最恐の毒虫

      2019/06/13

「クマバチとスズメバチ」で書いたことがありますが、クマバチは危ないハチではなくて、体が大きいだけの平和主義者なのですが、スズメバチは超がつくほど凶暴で攻撃的です。しかも毒が強く、おまけにミツバチと違って何度でも毒が無くなるまで刺しつづけることが可能なんです。(因みに雄は毒はありませんが、捕まえると咬みつきます。どこまでも凶暴。)

刺されないための注意点

  • 巣には絶対近づかない
  • 餌場(クヌギなどの樹液がでているところ)に近づかない
  • 近くに来ても驚いて声高に騒がない
  • 服やカバンにとまっても、はたき落そうとしない
  • いそうな場所へは黒い服は着て行かない
  • いそうな場所には白か黄色の帽子を被って出掛ける
  • いそうな場所へは香水をつけて行かない
  • いそうな場所では清涼飲料水やアルコールに注意(飲みかけの缶の中にスズメバチが潜りこんで、再び飲もうとした時に口を刺されるケースが多い)
  • 腹部だけの死骸でも触らない(反応して刺されることがある)
  • 空中から散布した毒の臭いで集まってくるので、攻撃姿勢をとられたら速やかにその場を離れる(散布された毒が目に入ると失明する恐れがあるので、刺されていなくても要注意)
  • ひとりでも刺されると毒の臭いで集まってくるので、その場を離れてから応急処置をする
  • 頭上に来た場合は体を低くして後ずさりして逃げる(水平方向は高速で飛びますが、上下の移動が比較的苦手なため)

どんな毒?

スズメバチの毒は、様々な生理活性物質が複雑に混合された物で、1種類の薬を塗ればOKということがありません。

  • ヒスタミン(炎症を起こす)
  • セロトニン(神経毒:量が多いと呼吸不全や心肺停止を起こす)
  • アセチルコリン(神経毒:量が多いと呼吸不全や心肺停止を起こす)
  • ホーネットキニン(アナフィラキシーショックを起こす)
  • マストパラン(アナフィラキシーショックを起こす)
  • マンダラトキシン(アナフィラキシーショックを起こす)
  • ベスパキニン(アナフィラキシーショックを起こす)
  • ホスホリパーゼ(細胞膜を分解する・アナフィラキシーショックを起こす)
  • プロテアーゼ(タンパク質を分解する・アナフィラキシーショックを起こす)

このように様々な毒が混合されていて、「毒のカクテル」とも呼ばれています。

刺された時の応急処置

毒への単一の薬がありませんので、応急処置は限られています。

  • 先ずは刺された場所から離れてください。
  • 吸引器を使って毒を体の外に出しますが、無い場合は傷口をつまんだりして絞り出してください。(口で吸うと毒が口の中の傷から入ってしまうため、口では吸い出さないでください。)
  • 毒を出すためと冷やすために傷口を流水ですすいでください。
  • もし事前にエピペンを処方されている時は使用してください。
  • ステロイド軟膏や抗ヒスタミン剤を持っている時は使ってください。

応急処置が済み次第、速やかに病院へ行きましょう。

スズメバチに刺されると強烈に痛みますが、毒自体で死ぬことは殆どなく、死亡する場合は殆どがアナフィラキシーショックだと言われています。過去にハチに刺されたことがあるひとは特に注意をしなければなりませんし、初めてのひとでもアナフィラキシーショックを起こす場合がありますので、注意が必要です。

刺されてから10~15分で発症すると言われていますので、その間に以下の症状が複数見られた時は至急救急車を呼びましょう。救急車が到着するまでは、足側を15cm~30cmほど高くする姿勢の「ショック体位」で安静にして待ちます。(嘔吐する場合がありますので、窒息を避けるために顔は横へ向けておきましょう。)

多尿・呼吸困難・低血圧・脳炎・失神・意識不明・蕁麻疹・紅潮・血管性の浮腫(喉の浮腫は死亡の恐れがあり)・流涙・嘔吐・掻痒・下痢・腹痛・不安など

刺された場所以外に症状がでたら、アナフィラキシーショックの疑いがあります。判断に自信がない場合でも救急車を呼びましょう。

 - 健康, 危険生物, 屋外, , 市街地, 生活, 育児, 野外

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