自動車のマフラーやエキパイ破損で死亡する恐れ
2019/06/12
ドアやバンパーをガリッとやってしまうとかなり凹みますが、石や縁石が下回りをガリッとした場合は見えないだけにそれほど大きなショックを受けない自分ですが、命に関わる場合もあるようですので、注意したいと思います。
滋賀県草津市で排気システムの故障で若い男女が死亡
2016年6月14日、滋賀県草津市木川町311-1にあるドン・キホーテ草津店の駐車場で、駐められた軽自動車の中で19歳の男女が遺体で発見されました。
当初、事件と事故の両面で捜査が進められていましたが、2015年12月に男性が駐車場で軽自動車をバックさせた際に他の車に当てる事故を起こした届け出を出していたことに加え、この軽自動車のマフラー周辺が破損していたことから、滋賀県警は事故死であると判断しました。
駐車場に車をエンジンをかけたままで駐車していたところ、破損した排気システムから漏れた一酸化炭素が車内に入り込み、男性は一酸化炭素中毒、女性は吐いた物を吸い込んだことによる 窒息で亡くなる事故に繋がりました。
意識がはっきりした状況下であれば、息苦しくなれば
- 車外に出る
- 窓を開ける
などして死亡する事故は避けられましたが、眠ってしまったりすれば今回のように死亡してしまう事故になる可能性が十分にあります。
大雪の中で立ち往生するような場合に、一酸化炭素中毒を起こす恐れがあるということは比較的知られていますが、今回のように排気システムに故障がある場合、冬季でなくても駐車した車内で一酸化炭素中毒で死亡するような事故に繋がる恐れがあるということは驚きです。
お盆の帰省時など、パーキングで仮眠を取られるドライバーも少なくないと思いますが、そんな場合は
- エンジンを切る(真夏は難しいですよね)
- 走行前点検で排気システムに故障がないことを確認
するなどして、一酸化炭素中毒事故を防止するように努めなければなりません。
改めて積雪時の一酸化炭素炭素中毒事故にも注意しましょう
マフラーが正常の自動車の場合、エンジンをかけたままで換気の良い駐車場に駐車していれば一酸化炭素中毒になる可能性はかなり低いと思います。
- マフラーなど排気システムが故障
- 風がなく、排気システムから漏れた一酸化炭素炭素がそのまま上昇し、車内に入り込む
といった条件が揃う必要がありますが、積雪時に駐車車両の中にエンジンをかけたままで長時間滞在する場合には十分注意が必要です。
JAFの動画で解説されている通り、深い雪の中で駐車する場合は極力エンジンを切り、急な降雪などで防寒対策が十分ではなく、エンジンをかけざるを得ない場合は、頻繁にマフラー周辺を除雪するようにしなければなりません。
そのような場合に備えて、冬季に降雪地帯へドライブする際には、
- 除雪用のスコップ
- 十分な防寒着
- 毛布
などを車に積んでおくと安心です。
ガレージ内でのアンドリングで室内にいる人が死ぬ恐れ
一酸化炭素は無色で無味無臭のガスで、アイドリングしている車から排出されていても、それに気付くことはできません。
2005年12月11日には、北海道札幌市西区のアパートで、駐車場に停めた自動車内で男女2名が一酸化炭素中毒で死亡しているのが発見されましたが、その一酸化炭素がアパートの2階や3階部分にも流れ込んでいて、3階に住んでいた女性(22歳)が巻き添えになって一酸化炭素中毒で死亡するという事故がありました。
このような一酸化炭素中毒による死亡事故は時々発生していて、珍しいものではありません。
このような事故を防ぐために、
- 建物に近い場所で長時間自動車をアイドリングしない
- 高速道路のSAなど、隣に自動車が駐車された場所では長時間アイドリングしない
- 駐車した車内に長時間滞在する場合は、隣にアイドリングしたままの自動車が停まっていないかを確認する
- 建物に繋がったガレージ(1階部分がガレージなど)内では、強制排気システム等がない限りはアイドリングしない
などの注意が必要です。
一酸化炭素中毒と言えば、自分の注意だけで防げるイメージもありますが、近くの他者によって引き起こされる場合もありますので、気をつけてください。
特にこれからの季節は帰省や行楽で長時間・長距離ドライブされる方も多いと思います。
走行前点検で排気システムに損傷がないかを確認することに加えて、仮眠などで長時間駐車した車内に滞在する場合は、近くにアイドリングしたまま駐車している車がないことを確認しておきましょう。また、同様に、自分がエアコンを付けるためにアイドリングを続ける場合には、近くに同じように車内に滞在している人がいないかも是非確認してください。
一酸化炭素中毒で亡くなる方が一人でも少なくなりますように。
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