実はダニだらけ 奈良の鹿に感染症リスク
2019/06/12
最近、奈良の鹿が海外からの旅行者に大人気なんだそうです。
その気持ち、良く分かります。
僕も鹿せんべい片手にたわむれるのが大好きでした。
ある事実に気付いてしまうまでは。。。
奈良の鹿はダニまみれの時があります
全てではないです。
ですが、かなりの鹿にマダニがついています。
遠目では土かフンでも付いているんだろうって思ってしまいますが、
- 眼の周囲
- 耳
- 脇
などに黒くて丸いものがついていたらそれはマダニです。
フタトゲチマダニ(出典:奈良県医療政策部内吉野保健所のページより)
一番左は血を吸ってパンパンになっている状態で、とりついた直後は右から三番目位の感じで、ペラペラです。
鹿から吸血中のダニはギザギザの器官を鹿の体内に差し込んで、しかも特殊な成分で固めてしまっているため、簡単には離れません。
ですから、鹿に触った程度では人にうつることはありません。
しかし!
問題は鹿に乗ったばかりのダニです。
この流動ダニは、木の上で獲物を待っていた時に、振動・熱を感じたため、とりあえず飛び降りた状態で、まだ鹿にとりついていません。
この状態の時に鹿と触れ合うと移り気なダニは直ぐにあなたへ乗り換えます。
ダニに吸血された場合に心配な病気
マダニに吸血されたことで感染する恐れがある感染症は以下の3つがあります。
- 熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)
- 日本紅斑熱
- ライム病
中でも、2011年に初めて特定された新しいウイルス(SFTSウイルス)による熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)は、致命率が6~30%とも言われています。(※中国でのデータ)
主な症状は発熱と消化器症状で、重症化した場合に死に至る恐れがある危険な感染症です。
鹿に罪はありませんが、あの可愛らしい顔や仕草の背後に恐ろしい感染症が潜んでいるかも知れないことを忘れてはいけません。
過剰に恐れる必要はありませんが、鹿せんべいをあげる際には、適度な距離を保ち、スキンシップは慎まなければなりません。
「戯れたい!」という欲望に負けてはいけません。
万が一、マダニに噛まれてしまった場合
実は僕も噛まれたことがあります。
小学生の頃、犬と一緒に短パンで山に入り、犬は耳と眼の周りにびっしり。
僕は太ももに2箇所噛まれました。
というか、噛まれたことに気付かず、授業中に太ももに違和感を感じたので短パンをめくってみたら、小豆大に膨らんだダニがついていました。
その時の衝撃の大きさと言ったら。
そこで慌てて爪で挟んで引きちぎったんですが、後でそのことを猛烈に後悔しました。
無理矢理引きちぎるとダニは首から先が切れて体の中にめり込んだままになってしまい、そしてその箇所が酷い炎症を起こします。
炎症が引くまでに1ヶ月位かかったかも知れません。
万が一、ダニが噛んでいるのが見付かった場合は、
絶対に引きちぎらない
で、
皮膚科で処置をしてもらいましょう
無理に引きちぎるとダニの体の一部が残ってしまうだけではなく、ダニの体液が自分の体に流入してしまう恐れがあります。
これによって、感染症のリスクを高めてしまう恐れもありますので、絶対に止めましょう。
民間療法的に、火のついた線香をダニの尻に当てると離れるとか言われてもいますが、火傷をする恐れもありますし、必ずしも離れるばかりではないそうですので、炎症の度合いを診察してもらうことと合わせて皮膚科を受診するのが安全です。
マダニを簡単に取る器具も売っていますが、応急処置でダニを引っこ抜いた後には皮膚科を受診しておくのがやはり安全です。
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