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ウェアラブルデバイスで防げ 保育中の事故死

      2019/06/13

保育中の事故死を分析した結果、昼寝の時間に多くが発生していることが分かったとニュースか何かでやってました。保育士が忙殺されている状態の中で、うつ伏せで寝かされた乳幼児の呼吸が止まっていることに気付けずに死なせてしまったケースが少なからずあるそうです。そして、それを防ぐために、ある保育所ではチェックリストを作って、5分ごとに呼吸などを確認して、チェックリストに書き込んでいくようにしているそうです。

乳児には乳幼児突然死症候群(SIDS)があるため、防げた事故なのかどうかは分かりませんが、5分ごとに呼吸などをチェックすることで早い段階で蘇生措置をとることができれば救える命もあるでしょう。

ですが、5分ごとのバイタルチェックが全ての保育所で可能だとは思えません。

ウェアラブルデバイスによる常時監視で事故防止

人の手によって常時監視はほぼ不可能です。昼寝の間限定であっても難しいです。仮に親であっても乳幼児の昼寝中は大切な作業時間だったり、ママ自身の休息時間だったりもします。

でも、その昼寝の時間が一番危険だと言うのであれば、何か工夫しなければなりません。

5分ごとのバイタルチェックでも有効だと思いますが、できる保育園ばかりではありません。今の状況でも待機児童が大勢存在する訳ですから、これ以上人手が必要になる変更は難しいと思います。人手的に5分ごとのバイタルチェックが難しい園では、園児の昼寝中に保育記録などの作業を保育士が園児から離れたところでしていたものを、園児の直ぐ側で行うようにして、監視の目が届くようにしたと報じていましたが、それに慣れてくると園児の変化に気付かなくなってしまう恐れもあります。「見えている」と「見る」は違います。

もう人手に頼る体制は限界なんです。

昼寝中のバイタルチェックはウェアラブルデバイスで行う

機械で代わることができる作業から解放して、保育士には人間にしかできない仕事に集中してもらうことが必要です。作業量を減らすことができれば、保育士一人当たりで受け持つことができる子供の数が増え、待機児童を減らすことにも効果があるかも知れません。

Sproutling Baby Monitor

SproutlingsはAppleとGoogleの元スタッフが立ち上げた新しい会社。Sproutling Baby Monitorの開発には小児科医の協力も得て、従来のモニターを不満に感じていた人を満足させる機能を盛り込んでいます。スマホ用のアプリを通じて、装着した赤ちゃんの状態だけではなく、異常があった場合は通知もしてくれます。

2015年に出荷開始がされたばかりですが、初期ロットは既に完売してしまいました。現在は、ウェイティングリストに登録することは可能です。

Sproutling Baby Monitorが成功を収めれば、他の企業も参入し、今後は選択の幅が広がることが期待できます。

国は指針を示すだけではなく、積極的に支援を行うべき

僕が意図しているのは、何にでも使えてしまうような補助金のような金銭的な支援ではなく、Sproutling Baby Monitorのようなモニター開発や保育園への導入に対して行う支援です。

将来的に、若年層の人口が減少している中、保育に必要な人材は介護と取り合いになってしまいます。安心して子育てができる環境を整えようとしても、人手不足がネックになり、待機児童問題が解消できない恐れがあります。

介護の分野では介護ロボットパワードスーツの開発・導入など、人手・人材不足がさらに悪化することを見越した動きがありますが、保育の世界は余り変化をしていないように見えます。

介護と違ってこどもの成長には人とのコミュニケーションがより重要だと思いますので、介護とは違う形にはなると思いますが、保育士の負担を減らし、効率を上げることで、より多くの児童を、より安全に保育するための改革が必要な時期だと思います。

保育の現場はそんな将来のことを考える余地がないほど忙しくしていますので、ここは政府が旗振りをして開発を進めて頂きたいと思います。ハイテクトイレが世界で人気なように、日本が本気で作った保育支援製品はきっと世界でも通用すると思います。先進国と言われていた国は軒並み超高齢化社会に突入し、日本と同じ問題を抱えることになりますので、将来性もあると思います。お願いします。

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